脊柱管狭窄症(せきちゅうかん きょうさくしょう)とは、 背骨の中の神経の通り道が狭くなった状態のことです。
神経の通り道が狭まる事で、 神経が圧迫され、神経症状が出ます。
50代から増え始め、高齢になるほど多くなり、70才以上の2人に1人が脊柱管狭窄症になる可能性があると言われています。
脊柱管狭窄症の症状
- 腰を反らすと、足の痛みやしびれが増します
- 間欠性跛行(かんけつせいはこう)
- 歩き続けると足腰の痛みやしびれが出て歩けなくなるものの、しゃがんだりして休むと再び歩けるようになります。(この症状が脊柱管狭窄症で特に多いです)
- 他に足の脱力感
- 排尿、排便障害
病院で行われる対応法
手術以外は全て保存療法となります。
脊柱管狭窄症が悪化するのは3分の1ほどと言われています。自然に症状が改善・消失する事も多いので保存療法が原則ですが、症状により手術も選択されます。
【保存療法】
薬物(血流改善、消炎剤)、電気温熱牽引、運動(ストレッチ)、装具(コルセット)、ブロック注射(麻酔)
【手術療法】
脊柱管内の神経の圧迫を除くために、主に3つの方法があります。
- 1.椎弓切除術
- 脊柱管の中の神経を圧迫している骨や靭帯などの部分を取り除くために、脊柱管の背中側に位置する椎弓を必要に応じて部分的、または広い範囲で切除します。
- 2.脊椎固定術
- 椎弓切除術により、神経を圧迫している部分を取り除くため椎弓を削った後、脊椎が不安定になった場合に、除圧を行った範囲の脊椎を固定します。不安定な背骨を金属のプレートやスクリュー(インプラント)を使って安定させますが、骨が癒合するまでに6ヶ月から1年かかります。
- 3.内視鏡下脊柱管拡大術
- 全身麻酔で神経を圧迫している脊柱管内の骨や肥厚した靱帯を切削します。
脊柱管狭窄症になる原因
なぜ脊柱管狭窄症になるかというと・・・
全ては背骨と背骨の間にある椎間板(ついかんばん)の弾力性が無くなる事が原因です。
背骨と背骨の間のクッションの役割を している椎間板の弾力性がなくなると、骨と骨の間が狭まります。
すると、椎間板が背骨と背骨の間からはみ出たり、骨と骨がこすれて棘ができたり、靭帯がたるんだりします。
その状態になると神経の通り道が狭まる為、神経が圧迫され、神経症状が出てきます。
椎間板の弾力性が無くなる原因
- ①骨の変形
- 椎間板の弾力性がなくなる原因は、腰椎に過度の負荷がかかると、上と下の椎骨どうしがこすれあって、椎体のヘリなどにとげのようなもの(骨棘)が形成され、これが脊柱管に突き出てすぼまる。
- ②軟骨の変形
- 椎間板という軟骨組織が衰えると、それ自体が薄くつぶれてきてしまう。すると、椎体からはみ出て脊柱管の内部にせり出し神経を圧迫する。
- ③靭帯の肥厚
- 背骨を支える靭帯の衰えが進むと靭帯の組織が硬くなったり、、分厚くなったりする。
その結果、肥厚した靭帯が脊柱管の内部にせり出し神経を圧迫する。
椎間板の弾力性がなくなる原因は、背骨の捻れやゆがみによる過度の圧迫です。
私たちは重力により常に椎間板が圧迫されていますが、猫背の姿勢をとると、立っている時の約1.8倍椎板に負担を掛けています。
更にゆがんだ姿勢をしていると、 背骨が捻れたり、片側に傾く為、椎間板の負担は更に大きくなります。
この状態が続く事により、椎間板の弾力性がどんどん失われていきます。
椎間板ヘルニアと診断されるほとんどが 50代以上の方です。
それは年齢とともに椎間板が薄くなっているからです、まれに 30代の方も脊柱管狭窄症と診断されて来院するかたもいらっしゃいます。
当院の考え方
症状改善のために、当院では3つのアプローチを行います。
- 1.腰椎周りの深層筋を緩め、関節のアソビをつけます。
- 2.骨盤を中心に骨格の歪みをとります。
- 3.下半身の動きを良くして、正しい身体の使い方を脳に再教育します。
このようにして身体に変化をつけていくと・・・
- 脊柱への負担が減る
- 身体の可動域が増える
- 血流やリンパの流れが良くなる
- それにより細胞が賦活する
- 自然治癒力がアップする
ことによって症状が改善されていきます。
※施術中に痛みシビレが出ない事を前提に行います、強い力を加えた矯正や無理体勢をさせることで症状が悪化することを避けるためです。
自宅で出来る症状改善のためのストレッチや、生活習慣で気をつけることなどをアドバイスいたします。
手術と当院の施術の比較
手術 | 当院の施術 | |
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メリット |
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デメリット |
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費用 |
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